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シミに関係した紳胞が肌の弾力やハリを守る③

赤ちゃんは、寝返りを打てなくても褥瘡を起こすことはありません。ところが認知症の方は、脳の神経細胞が少なくなった影響を同じ神経系の色素細胞も受けるのです。脳の神経細胞が壊れると、全身への神経ネットワークも崩れて行きます。大都市からの指令が高速道路を通って上手く側道に流れない。本来はあるはずの指令がないため、高速道路は荒れ果て、側道も役に立たなくなる。そんな状態で肌という末端にある神経系の一種の色素細胞の機能も低下していくのです。色素細胞は、真皮乳頭の上に敷き詰められて、肌の弾力やハリを維持する上でも重要な役割を果たしています。その色素細胞の機能が認知症で被壊されてしまうと、肌の弾力やハリが失われて外部の圧力に耐えられなくなるのです。

みなさんは、真夏に畳の上でお昼寝をした経験はありませんか? 熟睡した後に目覚めて、顔や腕に畳の文様がついてしまったことはないでしょうか。肌に残った畳のあとはしばらくすれば消えます。それは、寝たときに身体の重みが肌にかかっても、色素細胞によって維持された弾力とハリが支えとなっているからなのです。しかし、色素細胞が破壊されていると弾力やハリも失われ、寝たときに肌が受ける身体の重みを支えることはできません。肌の細胞は、圧迫されて死滅していきます。加えて、人間の肌には、目に見えない細菌がたくさんいます。肌の細胞が破壊されれば、当然のことながら、肌の表面のバリア機能も壊れて、細菌が肌の奥へと入り込み増殖して炎症を起こします。

結果として肌は壊死してしまうのです。褥瘡では、穴があいたように肌の組織が抜けます。これは、色素細胞を失ったことに他ならないのです。このように、脳の神経細胞と色素細胞には間接的なつながりがあります。改めて申し上げますが、色素細胞は、シミを作り出す敵のボスではありません。健康的な肌を維持するための強い味方であり、しっかり働いてもらうことこそが大切といえます。そのために、色素細胞を敵視した化粧品は不要です。色素細胞を保護するために、美白化粧品は役に立ちません。「美白」よりも「色素細胞を守る」ことに注意を払っていただきたいと思います。