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化粧品は医薬品ではない②

化粧品は医薬品とは違います。たとえば、ニキビやその跡を改善してくれる化粧品がありますが、その成分を見るとサリチル酸と書いてありました。サリチル酸は、強い酸性で、肌の表面の角質層を溶かすことができます。皮膚科でもケミカルピーリングという治療で使用しています。ただし、「皮膚科の治療でも使われているから、その成分が入っている化粧品も効果がある!」と思うのはちょっと待ってください。治療で使っているものと、化粧品には大きな差があるのですから。みなさんは、なぜニキビができるかご存知ですか? 肌の表面には毛穴があって、この中には、皮脂を分泌する皮脂腺があります。

皮脂は、脂でお肌のうるおいに関係しています。この脂がないと肌は乾燥してバリア機能も破壊されてしまいます。お肌にとって必要不可欠の脂ですが、この皮脂が大好きな細菌がいるのです。それが「アクネ菌」です。目には見えませんが、皮脂腺の中にはアクネ菌がすんでいて、皮脂をエサにしています。通常は、このアクネ菌は悪さをすることはありません。ところが、肌の表面の死んだ細胞や汚れなどで毛穴が詰まると、一気に皮脂腺の中でアクネ菌が増殖してしまうのです。

それを退治しようと身体の免疫細胞も闘いを挑み、詰まった毛穴の中で大乱闘が繰り広げられるとイメージしてください。その炎症の結果が二キビです。ニキビの治療では、詰まった毛穴を開いて増えすぎたアクネ菌を外に出し、炎症を抑えるのが一つの方法です。その毛穴を開くために使われているのが、サリチル酸です。肌の表面を溶かして毛穴を開くのですが、さじ加減を間違えると肌の表面を破壊しすぎてバリア機能も破壊してしまいます。だから専門技術を持った医師が治療を行っているのです。そんな医師が使用している薬の成分が入った化粧品を使って安全だと思いますか? 答えはノーです。