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スキンケアを考えるならば、保湿と紫外線防止の2つだけ①

日頃、スキンケアの方法について尋ねられたときに、私は、「保湿と紫外線防止だけを考えて化粧品を選んでください」といいます。すると、「えっ! それだけですか?」と驚かれることがよくあります。その理由を尋ねると、「スキンケアの化粧品には、美白効果や、肌の弾力を蘇らせるための成分など、さまざまなものがあるので、その選び方を知りたかったからです」といわれました。化粧品の成分が肌の奥まで浸透して弾力を補い、シミを消す、あるいはシミができないようにしてくれると、心の底から信じている人のなんと多いことか。

これまでお話をしてきたように、肌の表面から肌の奥の細胞に、栄養分を送り届けることはできません。ただし、スキンケアそのものは、肌の健康をキープするために必要不可欠といえます。肌は常に外部からの刺激を受けています。スキンケアの目的は、その刺激から肌をいかに守るかに尽きます。栄養分の補給ではなく、お肌の「保護」としてスキンケアを考えていただきたいのです。外部の刺激から肌を保護するために最も有効なのは「保湿」です。カメの甲羅のようにピッシリと細胞を敷き詰めた肌の表面は、細胞の隙間に水分を保持して、外部からの細菌などの侵入を阻むバリア機能を持っています。

水分が蒸発してしまうと、隙間が生じて細菌などが侵入しやすくなります。そのため、バリア機能を正常に保つために保湿が重要になるのです。保湿は水分補給ではなく、バリア機能の水分が蒸発するのを防ぐために、とても大切なことといえます。美白よりも保湿を考えてください。シンプルな成分のスキンオイルを塗っても保湿はできますし、コラーゲンやヒアルロン酸も、肌の表面における保湿のためには役立ちます。わざわざ高価な化粧品を選ぶ必要はありません。

保湿だけを考えるならば、500円以下の化粧品を使っても十分です。ただしもうひとつ、紫外線対策のためUVカットの化粧品の使用も忘れないでください。紫外線は、肌の細胞を破壊するだけでなく、遺伝子を傷つけて老化を加速させ、がんなどの病気にも結び付くため、避けるに越したことはありません。私がおすすめしているのは、紫外線反射剤の入った化粧品です。紫外線は、太陽光から地球に放たれた電磁波で、地球上にはUVAとUVBの2種類が届いています。